転落の始まり②

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あれは大学に入学し、半年程経過したある日だった。


休日の夕方頃に友人と待ち合わせをしていたのだが、突然1時間程遅れると連絡が入った。

友人の遅刻は最近はよくある事だったので、気にせずカフェで時間を潰していた。


・・・2時間たってやっと友人がカフェに現れた。

友人は何故か満ち足りた表情だったのを覚えている。
まずは遅れた事の謝罪があり、なんとカフェとこの後のご飯をご馳走してくれると言われたのだ。

何故かと理由を聞くと、10万円程お金ができたらしい。

訳を聞くと、どうやらパチンコで手に入ったようだ。

最近の遅刻原因はこれか・・・と思ったが、見返りもあったので良しとした。


その後焼肉をご馳走になったが、その時の話のほとんどはやはりパチンコだった。

大学生の私たちにとって、10万円は非常に大きな金額なのだから興味を持つのは必然だった。

この日、私のギャンブル人生の1日目がスタートした。


20時頃に食事を終えて、私と友人は光が眩しく、少し音が大きな場所に向かっていた。

向かった先は勿論パチンコ屋である。

友人に言われるがままに作業をし、球を飛ばしたが勿論何が起こっているか分からなかった。


数千円程無くなって帰ろうかと話をしていた時に何故か目の前が騒がしくなった。

そのまま当たり、仕組みが分からないまま球が一杯出てきた。

当たりが終わり友人の言われるがままに処理を行い店を後にした。

気づけば財布の中身が2万円増えていたのだ!

帰りの電車でやっと実感が湧いてきた。

この時の高揚感や快感が今も忘れられず、ギャンブルが辞められなくなってしまったのだ…


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